こんにちは、編集長のナギです。
最近はNISAやiDeCoなど、「投資」の話題をよく耳にしますね。「早く投資しないと損をするかも?」と焦っている方もいるかもしれません。
ですが、投資を始める前に絶対に確保しておかなければならないお金があります。
それは『生活防衛資金』です。読んで字のごとく、人生のトラブルから自分を守るための現金。これがない状態で投資をするのは、命綱なしでバンジージャンプをするようなものです。
では、具体的に「いくら」あれば安心なのか。100万円? 500万円?いいえ、その答えは人によって違います。
今回は、私がFPの勉強と実体験を通じて設定した、「自分を守るための貯金」の適正額についてお話しします。
1. 「生活防衛資金」とは何か
生活防衛資金とは、以下のトラブルが起きた時に使うための「専用の貯金」です。
- 急な病気やケガで働けなくなった時
- 会社が倒産したり、リストラされたりした時
- 災害に遭った時
- どうしても辛くて、会社を辞めたくなった時
このお金は、旅行に行ったり欲しい物を買ったりするための貯金ではありません。収入がゼロになってもしばらくのあいだ生きていくための「時間」を買うためのお金です。
2. 目安は「生活費」の3ヶ月〜6ヶ月分
FP(ファイナンシャルプランナー)のテキストや一般的なセオリーでは、生活防衛資金の目安は以下のように言われています。
- 会社員(独身):生活費の3ヶ月〜6ヶ月分
- 会社員(家族あり):生活費の6ヶ月〜1年分
- フリーランス:生活費の6ヶ月〜1年分
ここで重要なのは、「給料(収入)」の◯ヶ月分ではなく、「生活費(支出)」の◯ヶ月分であるという点です。
私の計算式(独身・フリーランスの場合)
以前ご紹介した「家計簿アプリ」で把握した、私の1ヶ月の最低生活費(家賃、光熱費、食費などの合計)が約15万円だとします。


フリーランスで収入が不安定、かつ過去に体調を崩した経験がある私は、少し厚めに「6ヶ月分」を設定しました。
15万円 × 6ヶ月 = 90万円
これが、私の「生活防衛資金」のゴール金額です。この90万円が貯まるまでは、投資には一切手を出さず、ひたすら現金を確保することに集中しました。
3. なぜ「6ヶ月分」なのか
「3ヶ月でもいいのでは?」と思うかもしれません。
確かに、自己都合で退職した場合、これまでは給付制限が2ヶ月〜3ヶ月ありましたが、2025年4月から「原則1ヶ月」に短縮されました。
「なんだ、すぐもらえるじゃん」と思うかもしれません。しかし、書類の手続きや振込のラグを含めると、やはり手元に現金がない期間は発生します。制度が変わっても、「自分の身は自分で守る」という原則は変わりません。
- 最初の3ヶ月: 失業手当が出るまでのつなぎ資金
- 残りの3ヶ月: じっくり次の道を探すための余裕資金
この「6ヶ月分の現金」が手元にあるという事実が、私に「いざとなったら休んでも生きていける」という最強の安心感(精神安定剤)を与えてくれました。
もし貯金がギリギリだったら、嫌な仕事でも「来月の家賃のために」と歯を食いしばって続け、完全に心を病んでいたかもしれません。
4. 防衛資金の「置き場所」
この大切なお金は、普段使いの財布(給与口座)に入れておいてはいけません。うっかり使ってしまうからです。
私は、以前の記事で紹介した「ネット銀行(楽天銀行)」の中で、「生活費」とは別のサブ口座(目的別口座など)を作って管理しています。


- 金利の恩恵を受ける:
普通預金のまま(マネーブリッジ設定)で置いておけば、高金利(年0.28% ※2025年現在)の恩恵を受けられます。 - いつでも引き出せる(流動性):
病気などの緊急時にすぐ使えるよう、投資信託などではなく「現金」で持つことが絶対条件です。 - 普段は見えない(隔離):
日常の買い物では絶対に使わない。
「あるけど、ないもの」として扱うのがコツです!
まとめ:お金は「選択肢」をくれる
貯金の目的は、通帳の数字を増やすことだけではありません。自分の人生に「選択肢(Noと言える力)」を持つことです。
- 理不尽な環境から逃げる選択肢
- じっくり治療に専念する選択肢
- 新しいことに挑戦する選択肢
生活防衛資金は、その選択肢を支える土台になります。
口座にある「6ヶ月分の生活費」。それは単なる数字ではなく、あなたが明日から無理をして働かなくても生きていけるという「自由の証明書」です。
投資でお金を増やすのは、この土台ができてからで十分間に合います。焦る必要はありません。まずは、あなた自身と今の生活を守るための「盾」を、一番最初に作り上げてください。
【免責事項】
※本記事で紹介した「生活防衛資金」の目安額は一般的なFP理論に基づく一例です。必要な金額は個人のライフスタイルや家族構成によって異なります。ご自身の状況に合わせて目標額を設定してください。






